神社で見かける産着を着せられた赤ちゃんを連れたご両親のお宮参りには、拝殿の中で祈祷されている場合と、賽銭箱の前で手を合わせている姿を見かけます。
お宮参りの方法には、祈祷をお願いして昇殿参拝する場合と祈祷なしで参拝する場合のふた通りがあります。
正式な慣習では、神主に祝詞をあげてもらい祈祷してもらう方法ですが、祈祷なしでの参拝のみがダメというわけでもありません。
お宮参りに訪れているご家族の考え方やさまざまな事情から、祈祷なしでの参拝の選択が変ではありません。
お宮参りでの祈祷とは、本来どういったもの?
お宮参りでの祈祷とは、本来どういったものかといえば、赤ちゃんの初めての氏神様へのご挨拶のために、拝殿にあがり、神主に祝詞をあげてもらい、今後の健全な成長を祈願する儀式です。
普段の神社でのお参りは、賽銭箱にお賽銭を入れ、参拝するものが通常です。
神社で祈祷することを社務所でお願いする場合には、赤ちゃんのお宮参りや七五三など、特別に祈願をお願いしたい場合に祈祷をしてもらいます。
つまり、お宮参りでの祈祷をお願いするかどうかは、両親の判断によって決めることができ、祈祷なしでのお宮参りの選択も間違いではありません。
祈祷なしでのお宮参りの参拝の方法は?
祈祷なしでのお宮参りの参拝の方法は、神社の鳥居をくぐる時から作法が始まります。
神社の鳥居をくぐる際には、軽く会釈してくぐり、拝殿に向かう前に、手水屋で両手と口をすすぎ、身を清めます。
手水屋で身を清めたら、拝殿に向かい、お賽銭を入れて鈴を鳴らして、二礼二拍手一礼の作法で、手を合わせてお参りします。
祈祷なしでのお宮参りでも、赤ちゃんが初めて氏神様へのご挨拶をするわけで、参拝の作法はできる限り慣習に従って行います。
お宮参りで、祈祷なしの選択も変なことではない?
お宮参りは、赤ちゃんの無事の出産とひと月ほどの成長の報告と感謝を表すもので、土地の氏神様へのご挨拶と参拝や祈祷が目的です。
祈祷を神社へ依頼するかどうかの判断は、ご家庭によって決めることは変なことではなく、神様への感謝と赤ちゃんの誕生へのお祝いの気持ちがあることが最も重要です。
祈祷なしでのお宮参りの場合にも、神社の参拝作法に則ったやり方をすることには、注意が必要です。
祈祷は、神社の神様に特別な願いや感謝や報告の必要に応じて、依頼する人の判断でするかしないかを決めることができます。
そのため、お宮参りという慣習だからという理由や、祈祷なしでは引け目を感じるからなどの理由から、必ず祈祷する必要はありません。
本来の赤ちゃんのお祝いと神様への今後のお願いの意味を理解したうえで、参拝することをおすすめします。