お宮参りの産着には、土地の氏神様へのご挨拶の意味から、赤ちゃんの正装といえ、柄にはさまざまな思いが込められています。
お宮参りの赤ちゃんに着せる産着には、従来の着物だけでなく、ベビードレスやおくるみなどの利用も多く、全ての赤ちゃんが着物を着なくてはならないわけではありません。
本来の趣旨からすれば、お宮参りに必ずしも着物でなければならないわけではなく、神社での参拝や祈祷で失礼にならない服装であれば、問題ありません。
しかしながら、一生に一度の赤ちゃんのお宮参りですので、産着やベビードレスなどで正装させてあげることをおすすめします。
お宮参りの着物に使われる柄には?
お宮参りの着物に使われる柄には、背中側の中央に描かれる柄とその周囲にデザインされる柄で構成されています。
背中の中央に使用される柄には、男の赤ちゃんのものには、鷹、兜、竜といったものが描かれ、女の赤ちゃんのものには、鞠、鈴、花車といったものが描かれています。
男の赤ちゃんの産着のメインの柄に使われるのは、鷹と兜のデザインが多く、古来の日本で考えられていた出世や権威の象徴を描いて、将来の大成に願いを込めた意味があります。
女の赤ちゃんの産着のメインの柄に使われるのは、鞠のデザインが多く、鞠自体の可愛らしさと、昔の貴族が蹴鞠で遊んだことから、品の良さを表現し、将来気高く気品のある女性になることを願った意味があります。
産着において、男の赤ちゃんと女の赤ちゃんで使用される柄のメインには、前述ような違いがありますが、もう一つの大きな違いは、男の赤ちゃん用の産着には、5箇所に家紋が入ることです。
日本の家族制度には、家という考えに基づいたものが根強く、その結果として、男の赤ちゃんの産着には、家紋を入れる慣習が残っています。
お宮参りの着物には、日本の文化と両親の思いが?
お宮参りの着物には、日本の文化と両親の思いが込められ、その柄にも縁起のよい文様が使用され、男の赤ちゃん用と女の赤ちゃん用のそれぞれに意味が込められています。
前述のように、男の赤ちゃんと女の赤ちゃんのそれぞれに、将来への成長への両親の思いも込めた意味の柄を選択して着せます。
最近では、産着として着物を選択せず、ベビードレスやおくるみなどを活用した赤ちゃんの正装をするご家族も増えています。
赤ちゃんに対する思いを着物の柄に意味を込めるのではなく、神社へのお宮参りの際の赤ちゃんの正装の意味を踏まえつつ、赤ちゃんの快適性を優先する選択も増えています。
いずれの選択にも、赤ちゃんの誕生を喜び、人生で一回のお宮参りの意義を理解した上での、両親の赤ちゃんへの産着の選択です。
お宮参りの着物の柄に込められた意味には?
お宮参りの赤ちゃんの産着の着物には、将来への成長への願いを込めた柄が選ばれ、両親の思いが込められています。
男の子であれば、将来の出世や大成などを願って、鷹や兜といったものをデザインしたものが選ばれ、女の赤ちゃんには、鞠などを柄に選ばれることが多く、気品高く優雅な将来を願った意味が込められています。
それぞれに、赤ちゃんの将来への親の願いが込められますので、着物の柄については、事前によく検討することをおすすめします。