産後1か月頃に行われるお宮参りですが、いろいろな決まりや慣習があります。
元々は子供の誕生を土地神様に報告し、健やかな成長を願う行事です。
とは言え、全ての決まりごとを網羅しようと思うと、かなりの重労働になります。
子供の健康の為なら苦ではないと言う人も勿論いますが、中にはあまり時間やお金を掛けられない家庭もあります。
そのような人たちの悩み事の中には、「お宮参りは参拝のみではいけないのか」と言うものがあります。
そこで今回は、お宮参りで祈祷せず、参拝のみで済ませて良いのか解説します。
そもそも祈祷って何?
お宮参りを、参拝のみで終わらせるかどうかについて話す前に、祈祷が一体どう言うものかを説明します。
祈祷とは、普段は入れない拝殿に入り、神主などに祝詞をあげてもらう儀式です。
日常的に行われる神社へのお参りは、お賽銭をあげて参拝のみですが、特に何かを祈願したいことがある場合に行います。
祈祷してもらうには社務所で申し込み、初穂料と呼ばれる祈祷代を納めます。
祈祷を行う具体的な内容は様々ですが、安産、健康、合格、商売繁盛などが挙げられます。
お宮参りなどの決まった行事だけではなく、強い願い事や感謝の気持ちを伝えたいときは、いつでも誰でもお願い出来るものです。
そして、祈祷は個々人がしてもらいたいときに行うことなので、行事があるからと言って必ずしなければならない訳ではありません。
お宮参りに祈祷は必要?
上記の通り、祈祷は自分が願いたいときに行うものなので、お宮参りだからと言って必須ではないのです。
事実として、それぞれの事情によって祈祷をせず参拝のみにするケースも多いです。
お宮参りでは真剣に参拝し、子供が産まれたことの感謝や成長をお願いするだけで充分です。
その上で覚えておいて欲しいのは、神社での正式な参拝のしかたです。
鳥居を潜る前に軽く会釈をして、参拝前に手水屋で両手と口をすすぎます。
実際に参拝する前に鈴を鳴らしますが、あれは自分の身を祓い清める意味と、神様にお参りに来たことをお知らせする意味があります。
これらのことからもわかる通り、お宮参りは堅苦しいものではなく、あくまでも子供の誕生を祝い、健やかな成長を願うお祝い事です。
お祝い事なのですから、参加する人たちが満足出来るようにすれば、その形は違っていても問題ないです。
ただし、神様や周囲の人たちに失礼なことをしてはいけません。
最低限のマナーは守り、良い思い出になるようなお宮参りを行って下さい。